大手の独り勝ち

2000年代に入ると、学校ではゆとり教育が施されるようになりました。その結果、保護者は不足分を塾に求めるようになり、特にレベルの高い塾が人気を博するようになりました。こうした中、少子化という社会現象も重なったことから、大手の塾が生徒を独占するようになります。個人塾の倒産が相次ぎ、塾の勢力図は大きく変容しました。  ところで、塾との付き合い方に悩む保護者は多いのではないでしょうか。いくら「お客様」だからといって、大事な子どもを預けている以上、あまり細かく何かを要求したり、クレームしたりすることは憚られるかと思いますが、筆者は遠慮する必要はないと考えます。特に信頼できる講師に対しては、しつこいくらいに連絡を取るべきです。少々嫌われたとしても、子どもの将来のことを思えば、大した話ではありません。塾の費用は安くないのですから、そこには各種相談料も含まれています。悶々としながら子どもを見送るよりも、よほど賢い活用の仕方ではないでしょうか。  塾の講師も人間ですから、どうしても成績の良い子や言動に特徴のある子にばかり気が向いてしまいます。自分の子どもが軽視されるのは、保護者として見過ごすわけにもいきませんから、そのような場合は保護者が代わりに目立つことで、子どもに関心を向けてもらえばよいのです。たとえば、子供を迎えに上がった時など、機会を捉えて講師と会話するようにします。そうすることで、講師に対する信頼、期待を形にして、プレッシャーをかけるのです。何らかの疑問を抱えている場合は、講師にその内容を伝えます。それでも動いてくれなければ転塾を検討するべきでしょうが、大概は理解してくれるはずです。

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