受験戦争という名の厳しい競争

例年入試時期が近づくにつれよく言われる「受験戦争」という言葉を改めてみると、「戦争」という物騒な言葉が使われているのに驚かされます。平和国家と言われる日本にも戦争が存在するということになります。逆に言えば、平和だからこそ受験という厳しい競争が目立ってしまうのかもしれません。なぜゆえに、このような物騒な言葉を敢えて使うほど受験は厳しいものと言われているのか、改めて考えさせられることでしょう。一つには、狭き門と言われる名門校に集中するから、いきおい競争も激化するということかもしれません。また名門校は無理としても、偏差値という序列化された学校の中で1つでも上を目指したいがため、敢えて競争の中へ入っていくのでしょうか。なぜ一部名門校に集中するのか。現代社会がまだまだ学歴社会でいい大学を卒業すれば、いい会社に入れる、上級官僚になれる、という風潮がまだまだ残っているからでしょう。いくら実力主義といっても、大手一流会社はなかなかそこまで徹底できていないのが実情だからと言えるからではないでしょうか。結局受験戦争という状況を作り出しているのは、平等主義と能力主義という、相反するものが生み出した歪と言ってもいいのかもしれません。

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