塾業界

塾の業界について説明しようとすれば、まず塾を定義しなければならないということに気付きます。塾、中でも学習塾とは、一般の学校で義務教育を受けている子どもたちに対して、学校の授業以外の内容を教授する施設を指し、そこでは専門的な見地から、受験に関するアドバイスや、ハイレベルな問題の解法伝達が行われています。このような「塾」は全国に数多存在しており、それらの間には競争が発生しているわけですが、生徒を確保するためのアピールポイントは似通っており、その中でいかに差別化を達成できるかが、塾経営の成否を決定します。
 塾の運営方法は大別すると2種類あります。一つは個別指導、もう一つは集団指導です。両者を組み合わせている塾も存在しますので、それぞれの塾がどちらのタイプであるのかは、簡単に判別できないこともあります。最近のニーズの傾向としては、子どもたち一人一人に合わせた指導を挙げることが出来ます。予備校のように集団指導をひたすら展開していれば、それなりに合格実績を達成できていた大手の塾も、次第に個別指導を重視し始めているのです。経営者としては、個別指導は決して安全な戦略とは言えません。集団指導に比べて教室や個別ブースを沢山用意しなければなりませんし、講師も大量に雇う必要があります。ですから個別指導を提供している塾では講師の質を下げざるを得ないという現実があり、学生のアルバイトスタッフが講師を務めていることも珍しくありません。大手の塾でもその傾向が高まっていますが、講師の質をあまり落とさずに、フランチャイズを取り入れることで採算をとっている塾もあります。

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